『ダーウィンの悪夢』

『ダーウィンの悪夢』という映画を見ました。
夜中にCSでやっていたドキュメンタリー映画。

タンザニアの国の中で起こっている格差社会・飢餓、
そして、アフリカ紛争地帯への武器輸送基地となっている実態、
戦争の連鎖･･･。

最初は興味本位で見始めた映画でしたが、
みているうちに目をそむけてはならないと感じて、
真剣に見てしまいました。

ナイルパーチという魚をご存知ですか？
私、お弁当とか魚の入っているものを好んで食べているんですが、
そのお弁当に入っている白身魚のフライによく使われる魚です。

そのナイルパーチがタンザニアのビクトリア湖に放流され、
ヨーロッパの資本で大規模な加工工場が作られ、
雇用が生まれ、一大輸出品となり･･･と、
ここまではいい話に思えましたが、そのナイルパーチが、
琵琶湖におけるブルーギルやブラックバスのように、
既存の生態系を崩し、湖の自浄作用が崩壊、
漁で生計を立てていた猟師が飢餓の危機に･･･。

ヨーロッパから武器・弾薬がタンザニアを経由して
アフリカへ運ばれ、空になった飛行機がナイルパーチを積んで
またヨーロッパへ戻っていく･･･。

難しいことは分からないし、コメントする立場でもないし、
映画の中でも出てきていましたが、
あくまでもこれはタンザニアの一部（または全域）で
起こっていることであり、
ナイルパーチによって貧困の危機から脱した人も実際にいるわけで、
なにがいいとか悪いとか、簡単に言うことはできないけれど、
飽食の時代を生きる日本人としては、考えるものがありました。

目を覆いたくなるような現実の世界が赤裸々に綴られている
この映画、決して感動もしないし、気持ちのいいものでもありませんが、
機会があればぜひご覧になって、
いろいろなことを考えてください。